いつかへ宛て、手紙を書いた。
いつか、私が幸せになれるとき。
幸せになれると 確信したとき。

もしかしたら訪れないかもしれないけれど、
きっと訪れる"そのとき"に、この手紙をそのとき隣にいる人と共に、読もうと思う。

これ以上ないくらいの闇と絶望に包まれた今だから
だからこそ、幸せなそのときへ手紙を書く
そして、幸せなときに読むんだ。

この頃は辛かったね、って。
でも、今は幸せだよねって、隣にいる誰かと笑うんだ。

そのとき隣に誰がいるかなんて想像もできないけれど
だからこそ私は、誰かではなく、いつかへ宛て、手紙を書く。





「うわあ、懐かしい…」
?なんだよそれ…手紙?」
「うん。5年前の私が、今の私と、ブン太に宛てた手紙。」
「はあ?」

ほらね、今 とても幸せだよ。
だから5年前の私、大丈夫。その手紙を読む日は、絶対にやってくるから。

「一緒に、読もうよ」


どうか未来に、希望を持って。








いつかへ宛てた手紙