「ねぇ骸」 「何ですか、」 「大好きだよ」 例えば明日世界が崩れるのだとしたら。そう、きっと、僕は自らの手で今すぐ、この世界を崩すだろう。 を他の誰かに崩させたりなんてしない。そんなことになるくらいなら僕が優しく崩してあげよう。そう、快楽と共に。 そう言えば、は怯えることも無く、ただ 「ありがとう」 と笑った。 嗚呼、愛しい人。願いか叶うならばこのままどこかへ走ってゆけたらいいのに。そう、とても遠くまで。 誰の目も、誰の手も届かない場所。貴女と僕の2人だけの、優しい優しい理想郷。 この僕の右目が疼きだす前に、そう、2人で。 「」 「なぁに、骸」 「僕と一緒に走ってみませんか?」 「どこへ?」 「行けるところまで。目指すは貴女と2人だけの、鴇色のユートピアまで」 ただ貴女という愛に溺れて、全てを忘れて走り抜けることが出来たならどれだけ倖せなのだろうか。 それが叶わぬことを知っているから、だから、僕はそう願う。貴女と共に、走ってみたいと。 「あなたとなら、どこまでもいくよ。骸」 その言葉に、願いを馳せて。 遠く遠く果てしなく、 何処まで走ってゆけるだろう ( 願わくば、ユートピアの果てまでキミと、共に。 )
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