「( やぁっぱ可愛いのぅ…俺の姫さんは )」 すやすやと俺のベッドで幸せそうに眠る彼女を見ながら、自然と頬を緩ませる 「( 俺も末期じゃのー…恥ずかしいくらいじゃ )」 好きで好きで好きで。 好きすぎてたまらない。 一分だって離れたくないというのが、俺の本音。 「( 天下の詐欺師が聞いて呆れる… )」 1人の女にこんなに夢中になるなんて。 けれどそれくらい 「…好きじゃ」 そっ、と顔に掛かっていた髪を退けてやった。 するとはもぞ、と身じろぐ 「( 起こしてもぅたか…? )」 「っん…んー…」 起きた、とはまだ言えないだろう。 殆ど夢の中だ 「まさ…はる?」 「お早うさん」 以外の誰にでも見る事のできない程の優しい笑顔で言い、そのままを抱締める 「おは…よ」 未だ声はとろんとしている。 このまま再び眠るかもしれない。 「雅治…」 「ん?」 呂律はしっかりしてきたものの、まだ半分もおきていない状態では口を開いた 「ちゅーして…」 「っ!?」 普段のならば、絶対に言わないこと。 可愛らしい、触れるだけのキスでさえ恥ずかしがる彼女。 フレンチキスさえ未だしたことはない。 …普段の俺なら、ちゃっちゃか最後までいってそうなものだが、それも愛ゆえ。 を傷付けまいと今まで我慢してきたのだ 「?( 完全に寝惚けとる… )」 「ちゅー…」 「…分かった」 内心、俺は喜んでいた。 だって、が。あのが。 寝惚けてるとは言え、自分にキスをして、とせがんでいるのだ。 「( あー可愛い…! )」 目もとろんとしているのもあり、カワイさは倍増だ 「ん…」 優しく、口付ける 角度を変えて、何度も。 暫くして、唇を離す 「やだ…ぁ…もっと…」 未だ寝惚けているはある意味すごい。 いや、それ以上に。 「( お、俺の理性、持ちんしゃい…! )」 このままペロリといってしまいそうなのを抑え、望みどおりまた触れるだけのキスを繰り返す。 …しかし。 「…やだ」 「は?」 「雅治」 「ん?――っ!??」 が何か言葉を発したかと思うと、彼女は自分から口付けてきた それだけならまだしも。 「( な、何か入ってきてますよさん…!!! )」 混乱して何かがおかしいのを分かりつつ、俺はただされるがまま。 「っ、」 一旦唇を離させる 「(こんな形でフレンチキスをすることになるなんてな…)…えぇ加減起きんしゃい」 そして合意のもと、お前を喰わせろ。 …俺の理性は もはや限界に近かった。 「まさは…?――ん、ふ…」 今度は此方から、の口を塞いだ。 勿論、可愛らしいキスなどではない。 「ま、っ……は…」 息苦しそうにするを見て笑みを深める 「( 俺ってSなんじゃろか… )」 唇を離すと、彼女は肩で息をし、潤んだ瞳でキッと睨みつけてきた 「あ 起きたんか」 「『あ 起きたんか』じゃないよっ!何してるのー!」 「何って…キス?」 「それくらい分かってるよッ!そうじゃなくて!何で寝てる時に…あんな…ごにょごにょ…」 顔を真っ赤にして叫ぶが、最後の方は聞き取れない。 恥ずかしがっているのだろう ( 可愛い… ) 「…が誘ったんぜよ?」 「は?」 「が俺に『ちゅーして』言うたけぇ、俺はソレに従っただけ」 「っな」 「覚えが無いって?…けど、これは本当じゃけぇ、嘘やない」 「…っ」 「( けど…あれじゃな…寝惚けてあんなこと言うたっちゅーことは… ホンマは望んでるんかもしれんのぅ… )」 目の前で真っ赤になって俯く彼女を可愛い可愛いと思いながら見つめながら、口角を吊り上げた そして彼女をベッドに押し倒す 「好いとぉよ、」 「え!?ちょ、まさは…っ」 その後どうなったかは、2人しか知らない。 寝惚け眼の爆弾発言 |