イタリアの彼女の許を去って早数ヶ月。ジャッポーネで順調にリボーンの頼みごとを遂行していた。
充実した日々。ツナたちと笑いあって、時にはピンチに陥って、リボーンと語り合って、恭弥の特訓をして…
その裏で行われるマフィアの仕事。そう、こんなのアイツには似合わない。だから俺は、の許を去ったんだ 「おい、ディーノ」 「なんだよリボーン」 「いいのか?本当に」 「…まだその話か?良いっつったろ。このほうが、アイツにとって…こうするほうがよかったんだ」 「…あっちはそうは思ってねーみたいだぞ」 「え?」 「ディーノ」 愛しい声に、反射に近いかたちで振り向いた。そこには、数ヶ月前こっそりと別れを告げた 彼女の、姿 「莫迦ディーノ。やっと見つけた」 「っお前…なんで」 「やっぱ莫迦。あんた莫迦。…でも、私はそんな莫迦が大好きなんだよ」 そう言って彼女はふっと微笑んだ。愛しさに満ちた 俺の大好きな表情。 「あんたの傍にいれるなら、他の全てを捨ててしまえるほどにね」 俺は莫迦だったんだ。意地にも似た理性になんて頼らずに、自分の欲求に素直になっていればよかったんだ。 “を連れて行く”。…彼女はそれを、望んでいてくれたのに。 「ゴメンな、」 「ばか。…会えてよかった…大好きだよ ディーノ」 克ちすぎた理性 ( 理性など無視して、ただ望むままにキミを連れ攫えば良かったんだな )( そうだよ。やっぱりディーノって、莫迦だね )
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