「  …行くの…?」

「…ああ」

「戻って、くる…?」

「…」

「……待ってる、から」

「…」

「  が戻ってくるの…待ってるから。ずっと…この身が朽ちようと…ずっと、待ってるから」

「…、」



「大好きだよ、  」




















彼女が悲しそうに、それでも愛おしそうに優しく呼んだ名は、何だったか。






「――ビ  ラビッ!」


「っ!?…ア、レン…」

「もう!どうしたんですか?もう汽車来ましたよ、行きましょう!」

「ああ…」






『大好きだよ、  』






――誰の、名だったか


















「ごめん、




















嗚呼 もう、かつて愛した…… 否、今も想う彼女の名さえ思い出せない。

































それはよんじゅうはちばんめの、




( その名と共に、君の名前さえも消し去った。…思い出も全て消えてくれたのなら どれだけ楽だったのだろうと小さく自嘲して )
























小説第2弾の「四十九番目の名前」を読んでの衝動書きです。「ラビ」って名前は49番コの名前らしいですよ。
行く先々で名前を変えて、そして去る度に捨てるそうです。その名前を。(ショッキーング!)