「センパーイっ 今日も可愛いっスねvv」 そう言って前方を歩く女生徒に抱きついたのは、 立海大の英語の赤点エース…ならぬ、男子テニス部2年生エースの切原 赤也。 「…赤也…?あたしの許可無しにあたしに抱きつくなって言ったよね?」 そう言って抱きついてきた切原を 一本背負いし地面に叩き付けオマケに切原のお腹を足でつつきながら素晴らしい程の笑みを浮かべたのは 立海大の二大魔王が1人…いや嘘ですすみません謝るので許してください …立海大の美少女代表、 である [ 意地っ張りな彼女 ] みなさんこんにちわんこ☆(え、古い?黙れ☆) さっきナレーターが変なこと言ってたけど気にしないでね!ちゃあんとシメてきたから☆ で、今あたしが足でつついてる腹の持ち主の…英語の赤点エース、切原 赤也は… 「いったた…ひでぇっスよセンパイ!仮にも彼氏に一本背負いなんて!」 …そう、嬉し恥ずかしあたしの 「へぇ?あたしに意見するんだ?ふーんへーんほーんむーん」 「( むーん!? )」 「ヒドイ…赤也ってばヒドイよ…ちょっとフザけてただけなのに…(潤目)」 「セ、センパ…( 可愛…っ )」 「うっ…赤也なんて…赤也なんて… 精市に訴えてメニュー3.2倍にしてやるんだからー!!」←幸村の幼なじみ・テニス部マネージャー 「狽、ぇえっ!?( 3.2ってまた微妙な…! )」 とりあえず涙を流してその場を走り去っておく。 …ま、モチロン演技だけどね☆(オイ) テニスコート脇の木の下に座り込み、空…否、揺れる木の葉たちを見つめた。(お、なんか詩人みたい☆)(死) 「フフ、相変わらずは赤也にイジワルだね」 「精市!」 「赤也が可哀相だよ?」 「…元祖赤也イジメ大将に言われたくないね。 でもさー赤也って何かイジメたくなるじゃん?なんつーか…Sと見せかけてあたしの前ではM、みたいな? 寧ろ存在がM、みたいな?」 「アハハ、すっごい分かる。」 2人は気付いていない。赤也がMなのではなく自分たちがドSだと言う事に。 …因みに言わずとも分かる、この2人が立海の二大魔王様方である 「「 何か言った?ナレーター 」」 イエナニモ 「でも…ほんとに可哀相だよ?ちゃんと好きって言ってあげないと…赤也不安がってるんじゃないか?」 「う…」 がテニス部マネージャーになったのは、中学二年の秋。 まだ季節的には春である5月の初めに、幼なじみである幸村の練習風景を見るためにはコートへ来ていた そこで見たのは、鬼才、幸村・真田・柳に勝負を挑みことごとく負けた、負けん気の強い生意気な一年生。 目は赤く、恐怖という感情でさえ生まれたものの、多く心を占めていたのは、その闘争心への好奇心。 いつかトップに立つという無邪気で大きな野望への貪欲な心への期待。 それからはその野望への挑戦を見守るべくテニス部に日参するようになり、日に日に 努力を惜しまない切原への“想い”は募っていった。 そして秋 は三年生が引退し、新たな部長となった幸村に掛け合い、見事マネージャーの座に居座ったのだった ( ――そう、先に好きになったのは きっと あたし。 ) 赤也と付き合い始めたのは、あたしがテニス部のマネになって3日後。 部員ともすぐに打ち解けたあたしは、勿論赤也とも仲良くなって。 「赤也〜彼女とかいないのー?」 冗談交じりに聞きつつ、心の中は不安にまみれて。 「いないっスよぉー」 その答えにすごく安心したのを、赤也は知らないでしょ? 「じゃー好きな人は?」 再び不安に占められた心。 「…いる」 その答えに目の前が真っ暗になった 「い、1年のくせにマセてんじゃないわよー」 「…センパイ」 「っ、…な に」 「俺っセンパイが好きなんです!」 あたしがどれだけ嬉しかったか…知らないよね? 半年前までは小学生だった彼らしい初々しい告白に、頬が緩んだのは嬉しさからだったんだよ 「じゃあ、付き合おっか」 ( …あたしは、一度も赤也に好きって言えてないんだ ) 好きなのに 好きなのに。 ( でもどうしてもいざ前に立つと…赤也を弄りたい心の方が勝っちゃうんだよねぇえー ) 溜息を吐きつつ、ハッと気付けばその場にはあたし1人だった。 「っへ?せ、精市?アレ?神隠し?え、ユバーバ?」 精市がいねぇー! 「…センパイ」 「っ…赤也…?」 聞き間違えるはずない。大好きな声。 「赤也…なんで此処に…? もう本鈴鳴ったはずだけど。英語の赤点エースの次は遅刻エースにでもなりたいの?」 「それを言うならセンパイもでしょ…っていうか英語の赤点エースは禁句っス!」 「ふーんへーんほーんむーん」 「…。」 「…」 沈黙が痛い。 上手く言葉を発せない。 …さっき、ガラにも無い考え事した所為かな 「…俺、知ってましたよ」 「え?」 「センパイがテニス部のマネージャーになった理由も…センパイが俺を好きでいてくれたってことも」 「っは?…何、言って…」 「俺に彼女いるかって聞いたときの不安そうな表情と… いないって言った時に一瞬見せた安心したような表情…俺は見逃しませんでした」 「!!」 「好きな奴いるって言った時一瞬見せたショックそうな表情も…」 「っ…」 「センパイって意地っ張りだから、全部一瞬しか見せなかったけど 俺は全部見逃さなかったっス …見逃したくなかった。 センパイが唯一見せてくれる本音だから」 「…」 「俺も好きだったんスよ、ずっと。初めてセンパイを見た時から。」 「初めて…?」 「俺が1年の時の…始業式。体育館の入り口付近で黒いオーラを発しながら言い合いしてる二年がいて… かたっぽは幸村部長で もう1人の方は センパイで… 一目見て好きになった。幸村部長がたまらなく羨ましく思えた」 「赤也…」 「好きっスよ、センパイ。分かってるつもりではいるけど…やっぱり、ちゃんと聞きたいっス」 …あたし、今日はガラにも無く素直だから それくらい、言ってやってもいいかな 「…好きだよ、赤也」 初めて口にした想いに、あたしの頬は熱くなった。 うわマジ恥ずかしい!!!! 「セ…センパ…センパイっ!!可愛すぎっス!!!!!!」 がばちょ 「んぬあああああー!?……まぁいいか…」 正面から抱きしめられた。 後ろからとはまた違う。 互いの体温が、互いの鼓動が 重なり合う 「センパイ…」 そう言って、赤也の顔が近づいてきた。 「…っ…調子にのんじゃねえエロバカエースがー!!!」 ドタアア…ン!(本日2回目の一本背負い) …あたしたちがラブラブカップルになるまでの道のりは、果てしなく長いのかもしれない。 END 06/7/13 天枷 桐 様リクエスト。 お、遅くなりまして!!!!(土下座) 確かリクを頂いたのは4月の筈では…!?ああああ3ヶ月もお待たせしてすみませんっ しかもギャグということだったのに明らかギャグというよりちょっぴりシリアス甘っぽくてすみません!! 自分の文才の無さに汗が出ます(汗?) 天枷 桐様のみ苦情可。 (お持ち帰りの際は背景の直リンクだけはしないでください) By 紫陽華恋 |