見 上 げ た















「空…青いねぇ」

「…何バカなこと言ってんだ?」

「バカなこととは何ですか」

「いきなり変な発言するんじゃねぇよ…空が青いなんて晴れならいつも通りのことだろ?」

「そーじゃなくてっ」






ぽかぽかした陽気。





授業中の屋上で、自慢の彼氏と二人でサボリ。





「こう…なんてゆーの?

 一人で見る空と景吾と見る空は違うんだよ」

「アーン?何が違うんだよ」





あたしの言葉に、景吾は怪訝そうに眉を寄せる。





「一人で見る空はね…青いんだけど…寂しいの。」

「アン?」

「広すぎて、一人で見るには広すぎる。」

「…」

「でも景吾と見るとね…ただ、青いなぁって思えるの」

「…ロマンチストが」

「狽、、うるさいなっ」





あたし自身、何バカなこと言ってんだろうって思うけど、

だって…そうなんだからしょうがないじゃん






「…でも、俺もロマンチストだ」

「え…?」





驚いた様に景吾の顔を見たら、景吾はふっと優しく微笑んで、





「俺も、一人で見る空よりお前と見る空の方が好きだ」





そう言って、あたしを抱きしめた。


































ねぇ、貴方の隣で居ると
















全てが、優しく見えるんだ
















それはたぶん…貴方が好きだから
















貴方が…私を好きでいてくれるから。
































1年後も5年後も…この優しさを感じていられたらいいな、なんて
































見上げた真っ青な空に、小さく祈った。




























END





06/3/6

美穂 様リクエスト。

遅くなって申し訳ありません!><
跡部でほのぼの、というリクだったと思うんですが…
ほのぼのでしょうか!?
ほんのり甘いですよね(笑)

駄文ですが…リクエスト有難うございました。

美穂様のみ苦情可。
(お持ち帰りの際は背景の直リンクだけはしないでくださいませ)

             By 紫陽華恋