ちょっと悔しくて 「わぁーかしっ」 「っ、…抱きつかないで下さいと、いつも言ってるでしょう」 「良いじゃん、若に触れてたいんだもん」 「ば、馬鹿なこと言ってないで早く仕事に戻ったらどうですか?」 「若照れてるーv」 「照れてませんっ!」 休憩中 いきなり背後から抱き付いてきて、一向に離れないようとしないこの テニス部の正・準レギュラー担当のマネージャー。 1コ上で、背は低くて、跡部部長の幼馴染で…俺の彼女。 正直さんは跡部部長と付き合ってると思っていたから、告白された時の驚きは半端じゃなかった。 「若?何考えてるのー?」 「いえ別に」 「ふーん?」 タオルやドリンクを皆に手渡しで渡すためにコートを走り回ったり 大声で応援してくれたり そんな一生懸命なさんに、俺は好意を寄せていたから 驚きより嬉しさの方が上回っていたというのは ここだけの話。 「そういえば、若、髪切った?」 「切りましたけど…よく気付きましたね」 「若のことだもん。私が分からない筈ないでしょ?」 そう言って不敵に微笑んださんに、俺は一生敵わないんだろうなと思った 無邪気な笑顔で、俺をいつも振り回す。 だから、なんだか悔しくなって 「…あんまり俺を喜ばせないで下さい」 「えっ、若っ…?」 その小さな体を、腕の中に閉じ込めた。 「あんまり無防備にしてると襲っちゃいますよ」 「襲ってくれるの?」 「…」 俺の行動に驚きつつ、さんは俺の言葉にもいつもの調子で返してきた。 …普通 襲うとか言われたら抵抗するもんじゃないのか? 「あまり俺をナメないでくださいね」 そう言って、俺は彼女の頬に手を添えると、その紅い唇に口付けを落とした 「…っ!!?」 さんも 流石にこれには驚いたのか、俺の腕の中で真っ赤になって固まった 「好きですよ、さん」 いまだ固まっているさんの耳元でそう囁いて、俺はさんを解放して、何事も無かったように練習へと戻った 「こんの…若のムッツリすけべー!!」 さんの叫びを、俺は聞こえないフリをした。 END 06/3/22 斎樹 香 様リクエスト。 なっ、なんだコレは!(滝汗) これはピヨシくんです。見えなくてもピヨシくんです。ごめんなさい。 甘を目指したんですが…甘いかなぁ? とてつもなく駄文ですが…宜しければお攫い下さい キリ番&リクエストありがとうございましたっ 香様のみ苦情可。 (お持ち帰りの際は背景の直リンクだけはしないでくださいませ) By 紫陽華恋 |