私のハートは 「…お前の妹ってさ、いつもあんなだよな」 「…ええ、少し、他人を拒絶する傾向がありまして」 「ふうん…」 いつも少しだけ、気になってたんだ。 柳生の家にみんなで遊びに行くたび、 ドアの隙間からジッとこちらを見ていて、かと言って話しかけてくるわけでもなく、ただ見ているだけで、 声をかけるとすぐに逃げてしまう―――― 柳生の、1つ下の妹。 少し気になるとはいえ、興味なんてほとんどなかったし、 ただ人見知りの暗い子、くらいにしか思ってなかった。けど――――― 「っは、あはは…やめてよクリスアントリーヌ」 偶然通りかかった柳生の家の庭から聞こえてきた、 楽しそうな可愛らしい笑い声 ( とそのすげー名前 )に、 俺は足を止め、庭を覗いてみた。 そこにいたのは、 いつもの静かな様子が嘘のように、 花が咲いたようにわらう、柳生の妹だった どくん、と胸が騒いだ。 1歩、1歩、自然と足が そちらへ進む 「なあ、」 キミのことが知りたくなったんだ。 だから、 その閉ざした心を、どうか俺に開いて 「俺、丸井ブン太。シクヨロ!」 |