戻りたい
「ねえ、赤也」
「…なに」
「戻りたいなあ」
「…どこに」
「昨日に」
「…なんで」
「だって…昨日はまだ、王者立海だったんだよ」
「…。」
「今日のことは夢で また昨日の朝、目が覚めたらいいのに」
「…馬鹿じゃねーの」
「五月蝿い…」
「きっと、同じだ。昨日に戻ってまた今日が来ても、俺たちは…」
「そんなこと…言わないでよ…」
「逃げんなよ。現実、見ろよ」
「…。」
「余計、悲しくなるだろ…」
戻りたい、戻れない。
戻ってもきっと 意味がないとは 分かっていても…