ひらり、視界の隅で枯葉が落ちる 君と歩いた季節の中に act.20 - 終わる秋によせて - 「はあーっ終わったあ…」 「じゃの」 中間テストが終わり、勉強づくしの日々から開放される(いやそんなにしてなかったけれども!) 仁王と2人、並んでテニスコートに向かう。 もちろん仁王をはじめ3年生は既に引退しているけれど、 今日はテスト明けということで、3年の元レギュラーたちが、切原部長をひやかしにいくというので、 仁王はもちろん、元レギュラーたちと(仁王を通じて)仲良しの私も、同行させてもらっているのだ。 「なんか、久しぶりだね」 「3週間ぶりくらいじゃなか?」 今までは、1週間に1回は行っていたもんだから ( 行きすぎだと思うけど ) なんだか酷く、 懐かしく 思えた。 近付くにつれ、聞こえてくる、騒がしいとも言える、楽しそうな声。 私は今あの中にいるんだと思うと、私はとても幸せなんだと思えた。 まばたきをしていたら見逃してしまいそうなほど、すぎていく時間。 一瞬一瞬を目に焼き付けよう。 「、はよ来んしゃい」 「…うん」 今、彼と共に歩いているこの時間を。忘れないように。
気がつけば、秋はもう終わりを迎えようとしていて、 *これにて秋は終わり。次は冬に入ります |